きついと思うことをトレーニングの一環だと思っている方は
ぜひ、その動作が日常的に使えるかを考えてみてほしい。
何度も言っているがトレーニングとは”筋肉”を上げることではなく”筋力”(最近は自分の中では”力”と思っているが)を上げることだ。
なので効かせるトレーニングやきついと思うトレーニングと
力を上げるトレーニングは全く違うやり方になる。
それは楽をしたほうが力が出せている証拠なのに
効かせる・きついと思うトレーニングはわざわざきついやり方をするからだ。
例えばラットプルダウン(背中を鍛えるトレーニング)で考えてみてほしい。
通常のトレーニングをされている方は
ほぼ身体を前に倒して背中の広背筋を寄せるようにトレーニングをするだろう。
なぜか?そのほうが効いていると思うからだ。
しかし、肘関節が後ろにいき、股関節が前にいくという、ベクトルで考えれば、力の向きがバラバラになっているどころかお互いで相殺しあっているので
こんな事をすれば、力がうまく出ないプラス無駄な動作をしているから疲れるのは当たり前だ。
実戦で考えるとすると
例えば綱引きをする時にわざわざ身体を前にしながら綱を引くだろうか?
絶対に身体を後ろに反らしながらやるはずだ。
通常に使える・つながるトレーニングでなければ
それこそ、ただ単に筋肉をつけるだけのトレーニングになってしまう。
筋肉だけに固執をしてしまわないように人のあらゆるものを使ってトレーニングはしていく必要がある。
以前、無重力状態では力が発揮できないという話をしたと思うが、
逆に言えば、人にとってこの地球上で力を発揮する上で無視できない力は間違いなく重力だ。
つまり力の向上を考えるならば、
つねに下向きにかかっているこの力を考えつつ、
力を発揮することを考えなければ効率のいい向上の方法は見つからないだろう。
そして、こうなってくると、運動学で考えるよりも実は物理学で考えたのほうが分かりやすい気がする。
かといって別に私自身もそこまで詳しいわけではないので
簡単に言えば、力のベクトルを想像するということだ。
下向きに重力という力がかかっている。
そして、力を発揮したいポイント(放出される部分)がどこかを考え、
そこにベクトルを持っていくためには、
自分の重みもしくは物を利用しつつ、そこから関節をどのように曲げていけば
最も楽な力発揮ができるのか?
最も効率のいい力発揮ができるのか?
そのベクトルができたら、あとはそれを体に染み込ませることこそが力をあげる最も大事な一つのポイントだし、
その練習こそがまさにトレーニングではないのだろうか?
これを考えると
・自分の重量や物を利用しないトレーニング
(一部位しか使わない、または反動を使わないトレーニングなど)
・動かす順番を無視したトレーニング
(腰だけを強引に使って行なう腹筋トレーニングなど)
・ベクトルの最終地点を無視したトレーニング
(力の発揮に対して目的のないトレーニングなど)
これらのトレーニングはもしかしたら、筋肉の向上には向いていたとしても
力の向上には結びついていないかが分かると思う。
あくまで自分を軽くしたい・楽をしたいと考えるのであるならば、
より力のベクトルを考えなければ、トレーニングをしている意味がなくなってしまう。

